フラット37ねっと

フラットヒストリー

このページではペチャノンや扁平の愛称で呼ばれることも多いKC-MP747とKL-/PJ-MP37の歴史や概要について紹介していきます。

日本製ノンステップバスの誕生

日本初のノンステップバスは1963年に日野自動車と近畿車輛が製造し近鉄バスに納入された車が最初と言われています。
この車は多くの人気と注目を集めたもののその後製造から10年経たないうちに廃車となり、その後10年以上国内にノンステップバスは存在しませんでした。

三菱ふそうのノンステップバス

三菱ふそうが初めてノンステップバスであるP-MP218M改を製造したのは1984年です。
しかし、試作車的な車であった上、高価であったため導入事業者も少なく、この時点ではノンステップバスを発展させようという風潮はあまり見られませんでした。

MP747の誕生

90年代半ばになると日本国内でもノンステップバスを導入しようとする機運が高まり、国内の主要4社でもそれぞれがノンステップバスの研究を始めるようになりました。
三菱ふそうも研究を進めて1997年に日産ディーゼルと同タイミングで日本初の量産ノンステップバスMP747を発売しました。
このMP747は地上高を当時発売されていたワンステップ車より40mm、2ステップ車より50mm下げ、前年にリニューアルされた2代目エアロスターのボディを横幅は2490mmそのままボディを190mm縮め全高はワンステップの車より230mm低くなりました。
ボディーを20センチ近く縮めて横長になったことにより扁平やペタノンといった愛称が生まれ、その後後継として登場し大きく車体構造の変わらなかったKL/PJ-MP37まで引き継がれることとなりました。

MP747発売から現在

MP747はK尺(短尺)とM尺(標準尺)の2つのタイプが発売されて合わせて400台が製造されました。
参考価格として当時のプレスリリースにはM尺(標準尺)が19,380,000円、CNG車(K尺)が29,410,000円との記述がありました。
尺は二種類だけでしたが、前中・前後・3扉など扉位置の選択も可能なほか、中扉に関してはグライドスライドドアと引き戸、西工車体を架装した車では4折扉の選択も可能でした。
またクーラーに関してもデフォルトの重工クーラーを逆向きに着けた車が存在するほかデンソークーラーの車も存在します。
そしてあまり無理のない構造が幸いし、ノンステップバスとしては同時期に製造された他の3社よりも残存数が多いのが特徴です。

(KL-)MP37の登場

MP37は平成11年排出ガス規制の影響で使用エンジンが変更になり2000年に登場したMP747の後継となる形式です。
バリエーションはMP747の時と変わらずK尺とM尺が製造され、西工車体の架装やデンソークーラーの選択、CNG車も可能でした。
また、環境規制が変更された影響で規制記号に変化があったため、それぞれKL-MP37JKとKL-MP37JMとなっています。
変更点は主にエンジンのみで外観上の大きな変更点はありませんでした。
そのため2001年初頭までに製造され、MP747と同じタイプのクーラーやデンソー製のクーラーを搭載した車と見分けるのが非常に困難となっています。

PJ-MP37の登場

平成16年排ガス規制適合車として2004年3月に発売された車です。
エンジンなどに変更はないため形式もそのままになっていますが、このPJ-規制の車からはエンジンがターボ化(高出力化)されています。
バリエーションに関しても変わらずK尺とM尺の2種類でそれぞれPJ-MP37JKとPJ-MP37JMです。
また、デンソークーラーを搭載する車も従来通り製造されましたが、今まで存在した西工車体の架装は廃止され行われませんでした。

当ページの内容は全て独自調査です。

各事業者及び製造元や関係者の方へのお問い合わせは迷惑になりますのでおやめください。

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